●ZDOOM/JDOOM


『DOOM』は、ゲームエンジンとデータが完全に分離していて、データはOSに依存しない形になっています。

しか〜も現在、このゲームエンジン部分は製作元の『id SOFTWARE』がソースコードを公開していて、自由に改変・改良する事が許可されています。当然、これまで幾人もの人達が、Windows用ゲームエンジンを公開しています。(あ、もちろん商用に転用は不可ね。)

そんな訳で、PC98版だろうとAT互換機版だろうと、そのデータファイルであるWADファイルさえあれば、Windowsで『DOOM』を遊ぶ事が可能です。

代表的なWindows用ゲームエンジンとしては、WinDoom、GLDoom、Boom、ZDoom、jDoomといったものがありますが、お勧めはZDoomとjDoom。つーかこの2つで十分。

 


●ZDOOM(左上)
Windows用DOOMエンジンの中でも抜群の完成度だと思われ。元々、『DOOM』は『ポリゴン』による3D表示をしているわけではありません。その為、『上を向く』『下を向く』といった事は仕様上不可能でした。しかしこちらの『ZDOOM』は描画方法に『ポリゴン』を使用し、真の仮想3D空間(何か変な表現だけど気にしないで)表示を実現しています。また、3DバリバリながらDirectX3ベースで作られているんで、Windows NT4.0でも動作可能なのが強み。
本来『DOOM』は320×240pixelで8ビットカラー(256色)という画面モードで動作していたのですが、1024×768pixel&32ビットカラーの高解像度表示をサポート。また、拡張機能として、『ジャンプ』ができるようになります!まぁ、それが前提で作られたマップというのはほとんどないんで、イレギュラー的な遊び方にしか役に立たないのが実際だったりするんですけどね(汗)。
ちなみにこの『ZDOOM』の起動ランチャーとして『ZDlaunch』というものがあります。先ほどの画面解像度や、ネットワーク対戦の設定、マップセレクト等を簡単にできるランチャーなので、ぜひ『ZDOOM』&『ZDLaunch』のペアで使用する事をお勧めします。

キャラクタやオブジェクトはビルボードで表現されます。また、DirectX3ベースという事で(?)、テクスチャフィルタリングはかかりません。こんな感じ↓。

ZDOOM

2003年5月1日現在、最新版は2.0のようですが、ソースコードしか上がっていないようです。実行ファイルでの最新は1.22。ここの[DOWNLOAD]ページの[ZDoom 1.22 (Win32)]がそれです。
ZDlaunchはここ。[DOWNLOAD]ページに2.6aが上がっています。
2004年12月31日現在、ここにZDoomはなくなってしまいました。探してみたけど他のサイトにもないみたいですねぇ。ZDlaunchはまだあるみたいですけど。

★インストール&起動方法
@zdoom122.zipを解凍します。できたファイルを、任意のフォルダを作成してそこにコピー。
 くどいようですが、フォルダ名に以下略
Azdlaunch26a.zipを@と同じ場所に解凍します。
BWADファイルを@と同じ場所に置きます。
CZDLaunch.exeを実行します。解像度等の設定をして、左下の[Launch Game]を押すと、ゲームが開始されます。また、現状を保存しておきたい場合は、左から3番目の[Save Settings]を押してください。

※[Launch Game]を押してもゲームが起動しない場合は、まずメニューバーの[Option]→[Preference]で[ZDoom Launcher Preference]ダイアログを表示します。その中に、[Path and name of ZDoom Executable]という欄があるので、正しいzdoom.exeのパスを指定してください。
※この[ZDoom Launcher Preference]ダイアログには、その他、ランチャーに関する細かい設定ができるようになっているので、お試しあれ。
※zdoom.exeを直接実行してしまうと、ZDLaunchの設定がクリアされてしまいます。お気をつけて。

★バグ
tnt.wadにはバグがあります。レベル31がクリアできません。どんなバグか詳細は『FINAL DOOM』参照。
修正方法。
@こちらをダウンロード。解凍してできる『tnt31.wad』を任意の場所にコピー。その際のフォルダ名はインストールフォルダと同じ制限を受けるので注意。tnt.wadと同じ場所に置いておくのがよいと思われ。
A『ZDlaunch』を起動して、以下のように設定してください。


Game Select:FinalDOOM - TNT
Warp to Episode/Level:Map31:Pharaoh
チェックボックスにチェックを入れる 
Use Custom PWAD(s):TNT31.WAD
パス名に半角スペース、カナ、全角がないように注意


●JDOOM(右上&左下)
Windows用DOOMエンジンの中でも抜群の完成度だと思われパート2。『ZDOOM』同様『ポリゴン』による3D表示をしていますが、こちらはDirectX8&OpenGLベースです。描画面では『ZDOOM』を超える表現力をもちますが、ネットワーク対戦、エピソード/マップセレクト等の操作性が今一。

キャラクタ、オブジェクトは『ZDOOM』同様、ビルボード表現ですが、テクスチャフィルタリング(線形補完)がかかります。こんな感じ↓。

JDOOM ビルボード版

ここが『JDOOM』の公式サイトです。『JDOOM』の本体は、JDOOM.EXEなのですが、WADファイルを一旦GLBSP.EXEという実行ファイルを使って別途データを作成する必要があります。が、一々そういった事をするのは面倒なので、KICKS.EXEというランチャーが用意されています。あぁ、面倒くさい。

てなわけで、ここらへんの一切合切を一気にインストールしてくれるファイルが用意されています。
公式ページの右上にある[Download]をクリック、下〜の方に『jDoom 1.14.5』というのがあると思います。『Old stuff』グループ内にありますが、気にしないでいいです(2003年5月1日現在)。れっつだうんろーど。

★インストール&起動方法
@jdoom1145.exeを実行します。インストーラーですので、任意のフォルダを指定してインストールしちゃってください。
Aデスクトップに『Doomsday KickStart』ショートカット(KICKS.EXEへのリンク)が生成されます。
Bインストールしたフォルダ\DATA\JDOOMフォルダにWADファイルを置きます。
C『Doomsday KickStart』を実行して、[Profiels]タブの[Game]欄を[jDoom]にします。
D左側のリストボックスに[Shareware DOOM][DOOM][DOOMU][FinalDOOM:Plutonia][FinalDOOM:TNT - Evilution]と表示されると思います。
それぞれを左クリックでアクティブにすると右下の[WAD Files]欄にデフォルトのWADファイル名が表示されるので、その横にあるチェックボックスにチェックが付いている事を確認してください。
E[Other]タブで[Check if glBSP needs to be run]にチェックを入れます。
F[Graphics]タブで解像度や、3DAPI、動作オプション等の設定をします。
G一通りの設定が終わったら、右下の[Play]ボタンを押して、ゲームを開始します。各種設定は終了した時の状態が保持されます。

★2004年12月31日現在、最新の『Doomsday KickStart』は1.8.4です。
とりあえずこのヴァージョンで動作するようにしてみましょう。
まず必要なファイルをダウンロード。
ここ右上にある[Download]をクリック。
@deng-inst-1.8.4.exe:Doomsday\Release\Version1.8.4(Windows)をクリック
Aglbsp_win_210c.zip:Doomsday\Mpas\glBSP→ここにジャンプしますんで左上のボタンの[DOWNLOAD]をクリック→Binary Package\glbsp_win_210c.zipをクリック。
Bjdoom-resource-pack-1.01.zip:jDoom\Models\jDoom Resource Packをクリック。

インストール方法。
@deng-inst-1.8.4.exeを実行。インストーラーなんでそのままGO。
※インストーラー最後のメニューで、WADファイルの指定をします。インストールした後のメニューでこれを指定する方法が見つかりませんでした。気をつけて。
Aglbsp_win_210c.zip、jdoom-resource-pack-1.01.zipを解凍。できたファイルは@でインストールしたフォルダへコピー。

基本はこれでOK。

あとは実行すればよし。各WADファイルの最初の実行時に色々と聞いてきますが基本的にハイハイいっとけばよし。

★バグ
tnt.wadにはバグがあります。レベル31がクリアできません。どんなバグか詳細は『FINAL DOOM』参照。
修正方法。
@こちらをダウンロード。解凍してできる『tnt31.wad』を任意の場所にコピー。その際のフォルダ名はインストールフォルダと同じ制限を受けるので注意。tnt.wadと同じ場所に置いておくのがよいと思われ。
A『Doomsday KickStart』を起動して、以下の部分を設定してください。

Final DOOM TNT - Evolutionを選択
TNT.wadにチェックボックスにチェックを入れる
TNT31.WADを加えて、チェックを入れる 
Custom Optionsに-WARP 31と入力
難易度調整する場合、-SKILL *(1〜5)
※数値の大きいほうが難しい


★追加機能★
『JDOOM』の追加機能として、キャラクタ、オブジェクト等の完全な3D化が可能になりました。
公式ページの右側にある[Resources]→[3D Models]→[Models for jDoom]をクリック、表示されたページの[jDoom Model Pack]をダウンロードします。jdoom_mpack.exe。インストール形式ファイルなので、実行して『JDOOM』をインストールした場所と同じ場所を指定してください。
後は今までどおり『Doomsday KickStart』を実行してください。↓こんな感じになります。

JDOOM モデル版

jdoom_mpack.exeをインストールすると以後デフォルトでこの完全3Dモードで実行されます。もし、従来のビルボード版でやりたい場合は、『Doomsday KickStart』を実行して、[Game]タブの[Custom Options]欄に-nomd2と入力してから[Play]ボタンを押してください。

1.8.4の場合、[Add-On]のタブに「jDoom Resource Pack[jDRP]」というチェックボックスがあるはずです。それをチェックするとこの3Dモデル版jDoomになります。

『JDOOM』の追加機能パート2。通常、テクスチャはWADファイルに格納されている従来の画像を利用していますが、オリジナルDOOMエンジンの仕様に従っている為、解像度が128pixel、64pixelといった低いものになってしまいます。が、『JDOOM』では、これに置き換わる形の高解像度テクスチャを利用する事が可能になりました。
高解像度テクスチャが置いてあるのはここ。下の方にある『2003-01-26: All textures are remade! (690 files) (180 MB)』と『2003-04-03: 28 updated textures for download (6 MB) 』がそれです。20030126_doom2.zip&20030403_doom2_update01.zip。
『JDOOM』をインストールしたフォルダ\DATA\JDOOMフォルダにtexturesフォルダを作成して、解凍してできたファイルを、そこに全部コピーします。これだけ。ぜひお試しください。

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